ものを送り出すということ
十五年乗った車を手放した日。廃車の手続きを済ませ、業者に引き取ってもらうとき、 なんとなく見送るような気持ちになった。
先月、長年乗っていた車を手放した。
仕事を辞めてからも乗り続けていた車で、 かれこれ十五年以上の付き合いだった。 さすがにあちこちガタがきて、維持するのが難しくなった。
廃車の手続きをして、業者に引き取ってもらう日。 なんとなく、見送るような気持ちになった。
道具への愛着
仕事柄、たくさんの車を見てきた。 お客さんの車を預かるたびに、 その人がどれくらい車を大事にしているかがわかる。
中には「ただの道具だから」と言う人もいた。 それも一つの考え方だと思う。
ただ、自分はどうしても愛着を持ってしまう方だ。 使い込んだ道具には、時間が染み込んでいる気がする。
送り出すこと
年を取ると、いろいろなものを手放す機会が増える。
実家を整理したときは、親の遺品をずいぶん処分した。 使わなくなった道具、古い家具、積み上がった本。 一つ一つに思い出があるようで、なかなか進まなかった。
でも、いつまでも抱えているわけにもいかない。 どこかで区切りをつけて、送り出す必要がある。
知人の話
少し前、知人が親御さんを亡くした。
葬儀のあと、どうするか家族で話し合った結果、 海に還すことにしたそうだ。 お父さんが海の近くで育った人で、 生前から「海がいい」と言っていたらしい。
広島の海で散骨をしてくれるところがあると聞いて調べたそうで、 穏やかな瀬戸内海で見送ることができたと話していた。
そのとき教えてもらったのが こちらのサイト だった。広島で海洋散骨を行っているところらしい。
自分がどうしたいかは、まだ考えていない。 ただ、そういう選択肢があるということを知れたのは、 よかったと思う。
これからのこと
車を手放して、今は小さな軽自動車に乗り換えた。 燃費もいいし、取り回しも楽だ。
前の車には前の車の良さがあった。 今の車には今の車の良さがある。
そうやって、少しずつ身軽になっていくのも、 悪くないのかもしれない。